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秋田大学の学生 と 秋田大学生協の取り組み

  • Akita PC Lab.について

    『Akita PC Lab.』は、新入生を対象としたパソコン講座で、新学期から夏休み前までの約3カ月間を使って大学生活に必要となるパソコンの活用術を学んでいる。この講座は、秋田大学生協が2003年から行う学生支援事業のなかに位置づけられ、新入生を対象とした講座には、そのほかに英会話を学ぶ「英語コミュニケーション講座」がある。
    2003年の開講当時、『Akita PC Lab.』に参加した受講生は 約100名からのスタートであったが、2013年現在、新入生の約3割の300名以上が申込む人気の講座となっている。

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    出典:秋田大学生協発行:『学びのガイドブック』」P.5-6より

  • Akita PC Lab.の目的と特徴

    『Akita PC Lab.』は、約3カ月で、計120コマ(180時間)を使って集中して開講されているが、講座内容を考える・教えるなどといった講座の運営全般は、秋田大学の学生が主体となって行っている。
    この講座の背景には、「ICT(情報通信技術)と学生同士の学びあいを通じて、一人ひとりが有意義な大学生活を送り、社会で活躍できる人材を育成する」というビジョンが掲げられている。そして、“講座”という学びの機会を通じて、在学生と新入生の双方が主体的な目標を持ち、目標に向かっていく過程のなかでコミュニケーション力や粘り強く取り組んでいく力を身につけていくことが意図されている。

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  • Akita PC Lab.のスタッフ構成

    2013年度の学生スタッフの数は合計25名(工学資源学部18名/教育文化学部7名、男18名/女7名)で、役割としては、講師とグループアシスタント(以下、GA)に大別される。基本的に、講師は講義形式の講座を担当し、GAは4~5名のグループワーク時の受講生の理解促進やファシリテーション役を担う。
    また、例年、すべての講座の終了後に1年目のスタッフのなかから次年度の講座の中枢を担う中心メンバーが選ばれ、2013年度は5名が選出された。

  • Akita PC Lab.の実施内容

    講座は、火曜から金曜の午後に3コマ(計12コマ、1コマ:90分)開講され、受講生は都合の良い曜日と時間帯を選んで講座を受ける。これを計10週間、4月から約3カ月間連続して実施していく。
    講座の内容は、1週ごとに変わるため、その週に行う講義プランを組み立てるチームが編成され、講座内容が検討される。また、毎週土曜は、スタッフ全員でミーティングを行い、スタッフ間で模擬授業を実施。その後、講義のポイントを共有する、改善点を指摘しあうなどして講座プランの修正につなげている。

    第1回から最終回(2013年は全10回)までの講座全体の流れと講座タイトルは中心メンバーが決めていくが、具体的な講座プランは、新規スタッフも含めた4~5名のチームで担当。そして、チーム全体で率直な意見を出しあい、本年度の受講生に合わせた講座プランを作成している。
    また、受講生との直接的なやり取りには、受講前に受けてもらった自己特性を測る分析テスト(達成意欲・学ぶ力・学習内容への関心度合い等を測る簡単な質問に答える評価シート)の結果が指標とされ、受講生の弱い部分を強化して、秀いでたところを伸ばすようなアドバイスが心がけられている。

  • Akita PC Lab.運営に取り組む学生の意識

    学生スタッフは、各々の役割を問わずして、“自分の力を発揮して、受講生のために貢献したい”という気持ちを強くもって運営にあたっている。
    単に、操作方法(やり方)を言って終わらせる講義ではなく、操作方法を伝えるためのスキルを列挙し、教え方の手順を組み立て、グループワークでの取り組み内容を考え、最終的にどのような成果物を作らせるかを厳選していくといった、一連の講座プランニングは熟考して組み立てられていく。こうしたこだわりが自分たちの講座づくりに対する自信となり、その自信がさらなる熱心さにつながっていく、という好循環が育まれている。

  • Akita PC Lab.におけるMOS試験の位置づけ

    2013年度より、講座のスタッフにはMOS試験の取得が義務づけられているが、これは学生たちのパソコンのスキルアップに対するニーズがきっかけとなる。学生側には、「もっと高いレベルも学びたい」という意見や、「いろいろなスキルを知ってほしい」といった気持ちがあるなど、受講生もスタッフもともにスキル重視の傾向が強かった。しかし、スキル(=できる)に対する認識やレベルがそれぞれで、教える側の“学生スタッフのスキル不足”という課題も数年前から浮上していた。MOS試験は、こうしたスキルのバラつきを解消する手段として採用された。
    また、すべての講座を終えた後には、受講生に対してもそれまでの講座での学習成果の確認とスキル証明のためのチャレンジの一つとしてMOS試験の受験が位置づけられ、全講座の出席者には、受験料が半額になる特典がある。

  • Akita PC Lab.の狙い

    2013年度に学生スタッフとして起用された学生のなかには、前年度に受講生として参加していた学生が半数以上も含まれる。その多くが、講座での先輩スタッフの熱心な指導姿勢に共感を覚え、“自分も同じようになりたい”という動機が主な参加理由となっている。
    新規スタッフのなかには、講座で教えるスキル=「Office製品のアプリケーションソフトの使い方を教えるスキル」と捉えるスタッフもいるが、先輩スタッフからは、パソコンスキルの習得は本講座の目的の一つであり、社会に出たときに必要となるコミュニケーション力の育成も重視した講座づくりを目指すことを伝習している。
    さらに、この講座の目標としてある、「主体的に問題を解決する力」を培うため、一定の手順に則っていくだけで正解にたどり着くような内容ではなく、「答え」のない問題に対して自分たちで悩み・考え、そこからの発見や驚きが生まれていくような講座づくりを心がけている。

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