資格は、その道の専門家たちが、これだけは知っておいてほしいと考えるところを、カタチにしたものです。オデッセイ コミュニケーションズは、さまざまな分野の専門家たちと協力して、時代が必要とする資格を、皆さんにご提供していきます。新しい資格を取得することで、新しいキャリアを、そして新しい日本を、切り開いていこうとする人たちを、オデッセイ コミュニケーションズは応援しています。
MOS
資格取得の達成感がさらなる意欲を引き出す
【取材ご協力】大学事務局 事務局長/佐藤 幸一さん、
メディアセンター メディア課 課長/賞雅 郁子さん
「聖書」「国際」「園芸」を教育の3本柱に、平和に貢献できる広い視野を持った女性を育み続ける恵泉女学園大学。情報リテラシーにも力を入れる同学では、2006年よりMicrosoft Office Specialistの対策講座と学内試験をスタートし、同時に資格を単位に認定する制度も導入しました。
恵泉女学園大学、事務局長の佐藤幸一さんとメディアセンター メディア課の課長、賞雅郁子さんに同学の取り組みについてうかがいました。
全学部共通の「キャリアデザイン科目群」のなかに、WordとExcelをより実践的に使いこなすための「情報科学応用A・B」という科目を設置しています。これは決して資格の取得を目的とした科目ではないのですが、Microsoft Office Specialistのスペシャリス トレベルの知識と技能を習得することを一つの目安にしています。
また、この授業は定員制のため、ほかの授業と重なって選択希望の学生が受けられない場合もありますので、この科目を履修しないで自力で資格を取得した学生には、単位を認定する制度も設けています。2006年には試験会場登録も行い、学内で試験を受けられる環境も整えました。(佐藤さん)
はい。アンケートの記述内容で多いのは、「先生がやさしかった」「教え方が良かった」「指導が手厚い」などです。講師は外部のパソコンスクールに委託していますが、メインの先生のほかに必ずサブの先生を2人配置しますので、定員40名に対して3、4人先生が付くことになります。加えてメディアセンターからもサポート人員が入りますので、手を挙げればいつでも近くの人が必ずフォローできる体制を採っています。
そのほかに多いのは、「慣れた環境のなかで受けられるから、落ち着いてできる」という意見。いつも勉強しているキャンパス内で、見慣れたメディアセンターのスタッフが見守るなかで受講・受験できるのは、学生にとって安心できるのだと思います。(賞雅さん)
2日間みっちり対策講座を受けて、2日目の後半から3日目の前半はひたすら模擬試験の繰り返し。“こんなに集中してやったことない”というくらいにトレーニングさせます。でも、すぐに資格取得という結果が出るので達成感を持てる。それは彼女たちにとって貴重な体験になっていると感じています。
例えば、Excelに苦手意識を持っている学生がWordに受かると、“やればできる!”と認識して、Excelの資格も挑戦してみようとなる。そしてExcelに受かると、今度は“エキスパート レベルやPowerPointの試験も実施してほしいと、どんどん意欲を出してきてくれます。そのような学生の変化を見ると、こちらも嬉しくなりますね。(賞雅さん)
授業で課題を提出する場合も、手書きよりWordで作成したデジタルデータのほうが見やすいですし、2006年に文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」にも採択された当校の海外体験学習プログラムなどでは、学内・学外、そして海外で発表の場がありますので、その際にツールとしてPowerPointを使いこなせれば、自分の言いたいことが表現でき、相手にとってもわかりやすい内容になるでしょう。
それと、人文系の授業ではさほど必要でないと思われる統計的なものの考え方や情報処理についても、例えば、「数学」の初歩の段階で陥るようなつまずきを感じることなく、Excelが使えれば統計のデータ処理などは難なくできるようになります。こうしたスキルを身につけておくことは、将来的にも彼女たちのチカラになっていくと考えています。
今後は、学生の要望もありますので、Word、Excelのエキスパートレベルや、PowerPointの対策講座・試験の導入も検討していきたいと思っています。(賞雅さん)
※記載内容は2008年11月にインタビューしたものです。
恵泉女学園は、日本YWCAの創設に尽力して最初の日本人総幹事となった河井道が1929年に設立。恵泉女学園大学は人文学部(日本語日本文化学科、英語コミュニケーション学科、文化学科)、人間社会学部(国際社会学科、人間環境学科)の2学部5学科と大学院2研究科(人文学研究科、平和学研究科)で構成されている。「自己を尊重し、人種や階級に関わりなく他人を尊重すること」「日本女性が世界を知り、偏見をなくし、それに対峙すること」「自然を慈しみ、生命を尊び、人間の基本的なあり方を学ぶこと」という河井道の言葉に基づき、「聖書」「国際」「園芸」を3つの柱とした教育を展開。