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MOSを運営するオデッセイ コミュニケーションズが制作した「オリジナルMOS対策動画」

教育機関の活用事例

MOS

武庫川女子大学・武庫川女子大学短期大学部

「日文学科生全員にMOS受検を必修化する」ことは厳しい側面もあるが、
在学期間を通じた資格取得支援の在り方を考えていきたい。

勉学に取り組んだ結果を資格として「見える化」したいと考え実施したのが日文学科独自の「MOS受検講座」である。

「日文学科生が自信をもってキャリア活動をするために、どのような支援が可能か」という問いかけが、本学科がMOS試験対策に取り組む大きなきっかけである。日文(大学・日本語日本文学科と短大・日本語文化学科の総称)の学生は、教養もあり人柄もしっかりしていながら、なぜか就職活動での押しが弱い。

かつては淑やかさが女子大生のウリになっただろうが、現代社会でのアピール力にはやや欠けるのかもしれない。
その一因が「これといった資格を持っていない」ことにあり、就職活動に積極的に臨めない姿勢につながっているのではないか、ということから、勉学に取り組んだ結果を資格として「見える化」したいと考え実施したのが学科独自の「MOS受検講座」である。

中央キャンパスの風景

「MOS受検対策講座」を1年生対象に提供したところ、受検者80名全員が見事合格し、次の企画に弾みがついた。

「日文学科は古典から現代にいたる、いわゆる日本文学、日本語学を学び研究する学科なのだが、卒業後に活躍する場は、もちろん教職や文学関係だけではない。多くは幅広い業界でコミュニケーション能力を発揮する人材として活躍している。伝統的な学修内容に加え現代的なリテラシー能力を身につけるため、日文学科が情報教育を取り入れてから20年余りを数え、基礎的な技能を習得するための「情報リテラシーⅠ・Ⅱ」は、大学・短大を通じて1年生の必修科目、さらに専門的な科目(たとえば「言語データ処理」「コンピュータ概論」「言語情報・文献管理特論Ⅰ・Ⅱ」など)を履修し、SEとして就職していく日文生も毎年存在する。ただし、本学科の「資格取得」のねらいは、少数の専門家を育てるというより大多数の学生に学修結果を技能資格として「見える化」することにあった。

必修の「情報リテラシーⅠ」ではおもにWord運用能力と同等の内容が正規科目の中心になっている。従来は正課として学んだことを生かすためMOS受検を紹介・奨励はしていたが、積極的な受検行動に結びついていなかった。そこで2016年度前期と後期の合間の夏休みに「MOS受検対策講座」を1年生対象に3日間提供することにした。大学で約150名、短大は約100名在籍しているが、受検者は両学科合わせて80名、おおよそ3分の1程度の受講・受検であった。ところが、その80名全員がMOS Word合格という結果が出現し、企画した教員・スタッフも学生自身も大いに驚かされた。まさかあの自信のない(もちろん能力がないというわけではないことを強調しておく)彼女たちが合格率100%という結果を出してくれるとは。次の企画への弾みがついた。

「情報リテラシーⅡ」はExcel運用技能の習得が主な内容であるので、2016年度後期終了後に4日間の受検講座を設定することにした。すると受講者数は162名と倍増し、さらに前期に受検しなかった学生の強い要望で、80名がWord講座にも挑戦した。MOS受検結果はExcel 96.1%、Word 100%の合格率となった。その後現在に至るまで、毎年前期Word、後期Excelの受検を推奨している。受検率も順調に伸び、合格率は2019年度までどちらも100%近い結果を維持している。

「情報リテラシー」授業風景

「自信を持ってもらいたい」という教員の願いに、学生が結果で応えてくれたこと、それが日文学科の資格支援プログラムを導いている。

本学科の資格取得支援の特色として以下の点があげられる。

① 受検に向けた講座は学科が提供し、テキスト代・受検料のみ学生負担とする。

② 大学、短大の区別を設けず、両者同時に同じ講座を受講する。これによって、短大生も大学生と同様の機会を得られる。それが短大教育の魅力の一つを構成することにつながる。

③ 大学4年、短大2年の在学期間を通じて、計画的に資格取得を考える「資格ガイダンス」を行い、学修と資格取得を総合的に自己管理する能力を養う。

④ 広報など案内は、科目担当教員だけでなく、クラス担任や資格サポート部門の職員も一丸となってかかわる。

教員の企画に学生が結果を出すことで、好循環がもたらされている。1年生でのMOS Word, Excel受検を基礎として、2年生以降も「ビジネス文書検定」さらに「秘書検定」「ITパスポート」などさまざまな資格に挑戦する学生が増えている。学科の教育内容が検定試験のみで測定できるものではないが、従来の専門性だけでなく、社会人としての即戦力を訴えるための各種資格への挑戦が、日文生の特色として認められつつある。 https://jll.mukogawa-u.ac.jp/dainichi/qualification-dainichi/(大日資格取得プラン)

「自信を持ってもらいたい」という我々教員の願いに、学生が結果で応えてくれたこと、それが日文学科の資格支援プログラムを導いている。同時に、受験を控えた高校生への「武庫女の日文に入ればMOS資格が取れる」というアピールにもつながっている。

「日文学科生全員MOS受検を必修化する」ことは厳しい側面もあるが、在学期間を通じた支援の在り方を考えていきたい。

「日文学科生全員MOS受検を必修化する」ということは、実際には厳しい側面もある。ITに慣れ親しんでいるように見える学生たちには、実はキーボードを扱うことには抵抗がある者もある。社会人として活躍するために必要な資格という意識はありながら、ハードルが高く感じる学生たちを、どう支援・奨励していくか、これは大きな課題である。MOS受験は、現在は1年生対象の講座となっているが、在学期間を通じた支援の在り方を考えていきたい。

学校情報

  • 武庫川女子大学・武庫川女子大学短期大学部
  • 所在地 :兵庫県西宮市池開町6-46

武庫川女子大学は、「一生を描ききる女性力を。」 をビジョンに掲げ、自らの意志と行動力で可能性を拡げ、生涯を切り拓いていく実力を備えた個性輝く女性を育成しています。
大学10学部17学科、短期大学部7学科を有した女子総合大学の強みを生かし、学生の意欲に応える多彩な学びのステージを用意しています。
入学直後から内定獲得まで様々な支援プログラムを用意し、学生一人ひとりの夢の実現に向けてサポートしています。2020年3月の就職率は大学99.3%、短大99.8%で、毎年高い就職率を維持しています。また、教員免許・保育士資格、社会福祉士、管理栄養士、一級建築士、薬剤師、看護師などの様々な資格取得に対応したカリキュラムを編成し、学生を強力にバックアップしています。

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