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Word、Excel®️、PowerPoint®️などの利用スキルを証明する資格マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

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MOSを運営するオデッセイ コミュニケーションズが制作した「オリジナルMOS対策動画」

教育機関の活用事例

MOS

柳川高等学校

就職や進学に有利な資格を取得できる「マイクロソフトコース」でMOSを導入
先進的な学びの土台になるものとして、全科全コースの生徒にMOS取得を推奨

創立83年の歴史をもつ柳川高等学校は伝統を重んじると同時に、最先端のICTツールを体験できる「.X(ポイントエックス)」をはじめ、脳科学や宇宙教育などを授業に取り入れるなど、全国的にもほかに類を見ない独自性のある高校です。
2001年度から授業にMOSを取り入れている理由と高校における導入意義について、教務主事/山田孝二さんと情報科教員/田島祐輝さんにお聞きしました。

上空から見た柳川高等学校の全景

授業にMOSを取り入れたきっかけを教えてください

当校が商業科に「マイクロソフトコース」を新設したのは、いまから23年前の2001年です。その背景には、「次世代ITを活用した未来型教育研究開発事業」(※1)の福岡地区の指定校として、柳川高等学校が文部科学省から選ばれたことが関連しています。
これをきっかけに校内のパソコンをすべてWindows®マシンに切り替えましたので、校長の発案でOffice製品のExcelやWordを教えるコースの設置許可を申請。名称も、校長が日本マイクロソフト社に出向き提携が成立したことで、日本で唯一の「マイクロソフトコース」が誕生しました。その後、ExcelやWordの利用スキルをマイクロソフトが認定するMOSという資格試験があることを知り、「授業で学んだ成果を証明できる資格があるなら、ぜひ検討しよう」ということから校内受験準備を進めました。

※1|「全ての学校のあらゆる授業でコンピュータを活用」するため、次世代IT(高速広域回線網などの最先端の情報技術)を活用して1,500校がインターネットに高速接続し、教育方法等の研究開発を行う事業[文部科学省より]

「マイクロソフトコース」では、何を学ぶのですか?

「マイクロソフトコース」は、MOSをはじめ、就職や進学に有利な各種資格を取得できるカリキュラムが充実しており、生徒たちは卒業までに平均15種の資格を取得します。

本年度(2024年4月)から、これまで商業科にあった「マイクロソフトコース」を、情報系の上級学校への進学や高度なIT人材になるために必要な知識と技術が習得できる情報科に変更しました。というのも、数年前から「マイクロソフトコース」への入学希望者が増えており、普通科と同じように大学進学を希望する生徒も増えていました(右図参照)。そこで、2024年度は定員数を増加。情報科では、MOS以外にも情報処理やビジネス文書の検定などのパソコン資格を充実させ、話題のゲームを使ったプログラミング授業も導入しています。

MOSに関しては、Excelと Word、PowerPointを授業で詳しく学びますので受験時期の目標は設定しています。ただ、生徒ごとの理解度と習熟度は一人ひとり異なるため、教員が模擬試験の結果などを確認して受験タイミングを判断。実は、MOSの受験は必須としていませんが、受けない生徒は一人もいません。特にこのコースに入ってくる生徒は授業後の受験時期も早く、独学でエキスパート(上級レベル)を取得する生徒も多いです。

[出典:柳川高等学校 集計データより作成]

ほかの科でも、MOSを受験する生徒は多いのでしょうか?

2022年度から新しい学習指導要領の運用がはじまり、当校でも学校設定科目として「情報」という科目がありますので、情報科だけでなく全科全コースの生徒がMOSを受ける機会があります。

ただ、情報科に比べるとExcelやWord を学ぶ授業時間が少ないことから、1年間で1つか2つの合格を目標にしています。当校は、2004年5月から試験会場校(※2)として認可されているため、学内でいつでも受験でき、生徒たちの取得意欲も高いです(右図参照)。結果として、2005年から19年連続、高校部門でMOS合格者数全国1位という実績を保ち続けていますし、その他、世界規模で開催される「MOS世界学生大会」の入賞者(※3)も数多く輩出しています。

[出典:柳川高等学校 集計データより作成]

※2| パソコンのスペックなどの一定の条件を満たす「試験会場登録」を行うことで学内受験が可能

※3| MOSの利用スキル世界No.1を競うパソコンコンテスト。柳川高等学校は15年以上にわたり入賞者を輩出

高校生のうちにMOSを取得するメリットは何でしょうか?

「マイクロソフトコース」があった商業科は、もともと就職や進学に有利になるため、MOSに限らず “多くの資格を取得しておこう”という考えがありました。履歴書の資格の欄が10、20と埋まっていることで、就職希望の企業からは「努力している」という評価を受けることが多く、「資格取得」という成功体験の積み上げが自信となり、面接時の不安解消に役立ったケースも多々あったと感じています。また、専門学校のなかにはMOSを取得していることで入試優遇制度が使えたり、入学金の一部が免除になる学校もあったりと、高校として取り入れる意義は大きいと考えています。さらに、近隣の大学でも授業とは別に対策講座でMOSを取得させるケースが増えていますが、当校の場合はMOSを取得してから大学に入学するため、その分の費用や時間は別のことに充てられます。

~ 「マイクロソフトコース」OBの田島先生の話 ~

私は進学もでき、かついろいろな資格をとって卒業できる点に魅力に感じて「マイクロソフトコース」を選びました。入学した2015年時も進学する生徒は多くいましたが、現在では7~8割が進学します。その後、私が進んだ大学では「情報」が必修授業でWordとExcelも必修。MOSをもっていたことで何もしなくても単位を得ることができ、教職課程でも「情報」は必修だったためそこでもMOSは役立ちました。卒業前は一般企業への就活もしたのですが、履歴書に記載したMOSをはじめとした多くの資格数に対して、どの企業からも取得努力とパソコンの利用スキルは認めてもらえ、MOSに対する企業認知度の高さを感じました。(田島先生)

当校は、日本の高校としてはかなり早い時期からICT教育に力を入れています。情報科を新設してプログラミング学習などを取り入れたのも情報系の上級学校への進学や高度なIT人材に必要な基本的知識やスキルを習得させたいという考えからです。近年はAIやプログラミング教育が前面に出ていますが、当校ではそうした先進的な学びの前のベースになるものとしてMOSを位置づけています。基本を理解し、より高度な領域へとステップアップしていくためにも、今後もMOS取得に取り組んでいきたいと考えています。

※掲載内容は、2024年5月取材時のものです。

学校情報

  • 柳川高等学校
  • 所在地 :福岡県柳川市本城町125
  • 設 立 :1941年
  • 生徒数 :1,213名(通信課程を含む学生総数)[2024年6月時点]
    普通科(特進コース/進学コース|定員 各40名)、情報科(マイクロソフトコース|定員80名)、
    商業科(総合ビジネスコース|定員120名)、 国際科(I.C.Cコース|定員30名)|通信課程(通信課程コース|定員90名)

1941年に福岡県 柳河商業学校(前身校)として創立し、1951年に柳川に改称した同校は創立83年の伝統校。初代・古賀肇理事長が掲げた「啐啄同時(そったくどうじ)※」を校訓に、正義と道義心、規律と礼儀などの伝統を重んじると同時に、最先端のICTツールを体験できる未来教育の場「.X(ポイントエックス)」の設置をはじめ、脳科学や宇宙教育などを授業に取り入れるといった革新性も併せ持つ。全国的にも例のない独自性のあるユニークな教育を行っている。

※ひながかえろうとするとき、卵の内側からひながつつくことを「啐」(そつ)、親鳥が外からつつくことを「啄」(たく)と言う。この「啐」と「啄」が一致してひなが生まれるという得がたい好機が「啐啄同時」。生徒(ひな)の意欲に、教師(親鳥)が耳を傾け、すばやく応じる=生徒の夢実現のためにきめ細やかな指導に取り組むことを教育理念としている。

[取材ご協力]

教務主事
山田 孝二さん

情報科 教員
田島 祐輝さん

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