
「蒲田キャンパス新構想」のシンボル、新タワーの
イメージ。2010年完成予定
2007年に、創立60周年を迎えた日本工学院専門学校。同校のITカレッジでは、ITスキルだけではなく、ヒューマンスキルやビジネススキルもバランスよく身につけた企業が求める人材の育成に力を入れており、その一環として、マイクロソフト オフィス スペシャリストの取得が奨励されています。
“資格と実学との両方をバランス良く教育する”をモットーとする日本工学院専門学校の取り組みについて、ITカレッジ カレッジ長の倉重明さんにお聞きしました。
ITエンジニアを目指す学生がOffice製品を使いこなす意義は?
今は、ほとんどの企業でOffice製品を使っています。ITエンジニアが仕事をするためには、ExcelやWordなどのOffice製品を活用し、生産性を向上させることが不可欠です。プログラミング作業でも、その前後にはさまざまなドキュメンテーションが必要です。設計書や仕様書をWordで作成したり、PowerPointを使ってプレゼンテーションをしたり・・・。実際の仕事の現場では、そのようなスキルを発揮しつつ業務に取り組むことが基本です。Office製品を使えるスキルを持ち、それを活用できることが良い仕事をする第一歩だと考えています。
SEという職種は、プログラミングなどの実作業よりも、設計や管理などの作業が中心となります。そして、プロジェクト管理にExcelなどのOffice製品をよく利用すると、ある卒業生は言っていました。その卒業生は、在学中に多数のIT系の資格を取得しましたが、そのなかでも、現在、最も活用しているのは、Microsoft Office Specialistの資格取得で習得したスキルだと言っていました。
現在の取り組みと指導体制について教えてください。
資格試験のための対策は、主に「ライセンス系」という区分の科目のなかで実施しています。これは、前期と後期それぞれ20週のうち、最後の5週で集中して試験対策講座を受け、講座が修了した時点で受験するというシステムです。どの資格の対策講座を受けるかは、学生が自分の目標とレベルに照らし合わせ、担任と相談して決めていきます。Microsoft Office Specialistの試験は学内で受験できます。2005年から蒲田キャンパスで、2007年11月からは八王子キャンパスでも受験できるようになりました。
また、新たな取り組みとして、2008年度からは、Word 2007とExcel 2007に加えて、Microsoft Certified Application Specialist(MCAS)の試験対策ソフトの入ったノートパソコンを全入学生に支給しています。
Office製品の使い方を授業で教えるだけでなく、資格の取得を推奨する理由は?
就職活動時のアピール材料のひとつになるという点が挙げられます。この資格は、学内試験での評価ではなく、世界で認められている資格なので、企業側から見ても取得した学生のレベルがわかりやすい。また、資格取得のための勉強過程もプラスになりますし、資格を取得したことで自分に自信がつく、ということもあります。
今後の予定についてお聞かせください。
今後は、マイクロソフト オフィス スペシャリストの取得をITカレッジの全学科で必須にしていきたいと考えており、2010年からの導入を検討中です。ITエンジニアとして社会で活躍するためにも、そのベースとなるOffice製品の利用スキルの必要性は伝えていきたいと考えています。
※「Microsoft Certified Application Specialist(MCAS)」は、2010年6月より「Microsoft Office Specialist(MOS)」へと名称変更されています。※インタビュー内容は2008年8月時点のものです。